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my self

第42章 授賞式




 日曜日になり私は授賞式に出ていた



自分の描いた作品の前で

私はフラッシュを浴びながら

その作品の意図のインタビューを受けていた


私が注目されたのには

金銀ダブル受賞したのもあった


私は、立ち代り長い時間 私は色んな人と話していた

顔は笑顔だったが、気持ちの方は重かった



まだ、自分の気持ちを決めかねていたからだ

彼の言った事が私の胸をいつまでも

とげの様に刺していたのだ


でも、この式典でその様子を見せる事は

出来なかったために私は笑顔で立っていた



そんな私の横に、一人の男の人がやって来た


私は、その人との顔を見ると驚いた



「やはり、私の見る目は間違ってなかったな」



微笑んで私に話しかけてくれたのは

海で私の絵を褒めてくれた

有名な画家の先生だった


「あの時は、先生を知らずに失礼しました」


私は慌てて頭を下げると



「いやぁ、気楽な散歩の途中だったからな」



そう言うと豪快に笑った


でも私は大物の人にどう接していいか

分からずに何を話そうかと

正直困っていた


先生の方は、私の作品をじっと見て


「この彼は今回の受賞を喜んでくれたか?」


「えっ?」


先生の意外な言葉に驚いた

何故、私の状態を知ってるのだろうか


「ここに描かれてる男は彼だろう?

君の愛おしさが描かれてるよ」



私は一緒に絵を見て思い出した

私はこの作品は彼を思って作ったモノだった

自分の心を描いていたのだ


「喜んでくれました」


私は、静かに話した



「そうか、でも背中を冷たく押されたんだろ?」



先生は次々と言い当てる

言葉なく先生と目線を合わした


「なんで、そう思うんですか?」



「自分のせいで大切な人の夢が壊れるほど

辛いものがないからね

それなら自分が悪者になる方が

よっぽど楽だからね

私は、そんな過去を沢山見てきたからな」



「先生、それはどういう意味ですか?」



私の問いかけに先生は

また絵に目線をやった



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