第9章 かたちあるもの
「意地悪じゃないでしょ?
有希ちゃんがこんなに悦んでるんだから……ほら。」
また一層激しく掻き混ぜると
「ああっ………駄目……駄目ですっ………」
有希ちゃんの中がきゅうっと収縮して、僕の指を締め付けた。
「有希ちゃん……達きそう?」
「んっ………んんっ………」
有希ちゃんは眉を寄せて、唇を噛み締めながらこくこくと頷いた。
「いいよ。………達く顔…見せて。」
「んっ………ああ…あっ」
僕の言葉が合図だったように、有希ちゃんは背中を大きく仰け反らせてからびくびくと身体を痙攣させた。
「有希ちゃん……凄く可愛い。」
はあはあと荒い呼吸を繰り返す有希ちゃんの全身を、僕は優しく擦るように撫で回す。
「…………沖田さん。」
潤んだ瞳で僕の名前を呼ぶ有希ちゃんを見て、僕の牡茎がどくんと脈打ちまた一段と大きくなった。
それを有希ちゃんの身体に擦り付けるように密着させて抱き締めてから、僕は耳元で囁く。
「ね……もう我慢出来なくなっちゃった。…挿れてもいい?」
有希ちゃんは恥ずかしそうに顔を背けると、とても小さな声で「はい」と答えてくれた。
有希ちゃんの脚の間に僕の膝を割り入れて開脚させる。
もうとろとろに溶けている秘部に牡茎を押し当ててくちゅくちゅと愛液を絡ませてから……ゆっくりと先端を差し入れた。
「んんっ………く」
苦悶の表情を見せた有希ちゃんが心配になって、僕は一旦腰を沈めるのを止める。
「有希ちゃん……痛い?」
「…大丈夫…です……沖田さん…の…だから……」
涙を浮かべて微笑む有希ちゃんを慈しみたいと思いながら、それでも僕の欲情はどうしても昂ってしまう。
「じゃあ…ゆっくり…するね。……力抜いて…」
僕は本当にゆっくりと慎重に、有希ちゃんの中に牡茎を埋め込んでいった。