第13章 両親の本当の想い
知る覚悟が出来たんだね。
だったら記そう。
父さんと母さんは、仕事で2人で出掛けたあと、君がいることを話そうと思う。
そして出来る限り時間を作り、空いた君との時間を少しずつ埋めていこうと思う。
そして、最後に。
この手紙がもし、引き出しの中から取り出し、君が読んだのなら。
父さんと母さんは、事故死に見せかけて殺されてしまうだろう。
1人じゃないことを、伝えられなくてごめん。
邪魔な存在と思わせてしまって、ごめん。
淋しい思いさせてごめん。
たくさんの懺悔と後悔が心にあるけれど。
いま、伝えられることはこれぐらいしかない。
どうか澪が、幸せに笑っていられますよう。
父さんと母さんは願っています。
父、謙太郎
母、美寿