第12章 消えた彼
「ルカから知らせが来た。"もしかしたら奴らが来るかもしれない"って。だから僕は慌てて駆けつけたんだ。でも、行く途中、やっぱ奴らが居て倒すのに時間がかかってね。おかげで怪我した」
はは、と軽く笑い飛ばす。
「この汚れた手で、君に仲良く接していいのか迷うけど。」
「大丈夫です。正義は、勝ちますよ!」
「あははっ、なにそれ」
そして明るく笑い飛ばしたあと、彼は付け足した。
「ルカの事は、探さないで欲しい。」
その理由を教えてくれなかった。
「それと僕のことはソラ、って呼んで?僕も呼び捨てにするよ」
それから優しく頭を撫で、休んだ方がいいとベッドへ私を促し、1日が終わった。