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この命、君に捧ぐ
第10章 ベストな選択肢
『何かを決断するときって....』
『もしもの話だよ』
変わるわけじゃなくて。
変えるわけじゃなくて。
君はいつも先の話をしていたね。
見透かすように。
その時、僕は知った。
『命をかけて守ろうと思うんだ』
スコップで穴を掘る彼が打ち明けた。
たぶん、"澪"という少女のことだ。
『死ぬ気、なの』
『そうでもなきゃ、きっと彼らは引かないと思うんだよ』
『そ、っか』
やめろなんて言えない。
だって彼は、一度、大切な人を彼らに奪われたから。
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