【3Z】犬のように愛し猫のように可愛がる【R18/BL】
第19章 暴走と葛藤
…あれ、俺が高杉を好きな理由って、なんだろ。
答えに困った。何も出てこない。
「…どうした?」
なかなか答えようとしない八雲に、銀八は少し不思議そうに尋ねる。
「…俺が、高杉を好きな理由…」
なんで、何も浮かばないんだろう。高杉の事は好きだ。けど、その理由を聞かれたら何も出てこない。…どうしてだろ。俺、ホントに高杉の事、好きなのかな。
「…悪い。困らせちまったな」
俯き完全に黙ってしまった八雲に銀八は少し困ったような笑みを浮かべながら言った。そんな銀八に八雲は慌てて首を振る。
「いえ、坂田先生のせいじゃないです。すいません。困らせちゃって…只でさえ迷惑かけちゃってるのに」
「迷惑だなんて思ってねーよ。頼りたい時に何時でも頼れ」
「…すいません」
銀八の優しさが身に染み、八雲は小さく頭を下げた。