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Mein Held(進撃の巨人:ジャン夢)

第1章 Mein Held


 超大型巨人の再来により絶望の節に立たされた人々は、「人類の味方をする巨人」であるエレンを手に入れた。突然現れた希望に、駐屯兵団の司令官兼トロスト区を含む南側領土を束ねる最高責任者、ドット・ピクシスがトロスト区奪還作戦を実行する。その作戦の中には、アグネスも兵士として参加を強いられた。

 アグネスが請け負った使命は、主に奇行種の討伐。大方の兵士達は巨人化したエレンを援護する為に、襲いかかってくる他の巨人の討伐を任されたが、予想外で型にはまらない奇行種を片付けるのも重大な任務だった。立体機動装置を利用し、アグネスはあちらこちらと飛び回り、持ち前の反射神経で奇行種に対応する。トロスト区出身であるのも幸いして、故郷の地理を知り尽くしていたアグネスは次々と順調に巨人を倒した。

 一体。二体。三体。

 討伐に熱中していれば、いつの間にかトロスト区奪還戦成功の狼煙と撤退命令が出ていた。付近に居た最後の巨人を勢い良く削ぎ倒せば、アグネスは荒くなった息を整える為にその場に止まった。

 けれど荒れた息は落ち着く事なく、今度は一筋の涙と共に言葉が漏れる。

 「…………っ良かった!」

 歓喜して思うのはアグネスとジャンの故郷を取り戻せた事実。一度は諦めたトロスト区だが、もう大丈夫だ。人類が初めて巨人から勝利を奪う事が出来た地が、己の故郷である事に誇りを思う。

 胸をいっぱいにしたアグネスは撤退命令通り、仲間のいる壁内へ向かった。
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