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Mein Held(進撃の巨人:ジャン夢)

第1章 Mein Held


だが、それも訓練兵団に入団すると同時に変わる。ジャンはミカサに一目惚れをしたのだ。エレンがいるミカサ相手に惚れたジャンもジャンで実らない恋をしているが、それはそれ、これはこれである。問題は、ミカサに惚れた彼とどう接すれば良いのかが分からない事。心が他の女の元にあると知った以上、アグネスには喧嘩を売るという最悪な方法でしかジャンに接する事が出来なくなった。とことん不器用な女、それがアグネス・グリムである。

 その不器用さには、アニも呆れた。

「それで好きな人に突っ掛かってちゃあ、世話ないよ。」

「それも分かってるわよ。だからもうジャンの事は諦めるつもり。」

 伸びをしながら、アグネスはあっさりと告げる。

「どうせアイツは宣言通り内地に行くだろうしね。私が上位十人に入れないのは目に見えてるし、遅かれ早かれいずれアイツと別れる事も、分かってる。」

 生まれた時からの腐れ縁で二人は共にいたが、状況は巨人が攻めてきてから一変。憲兵団狙いのジャンは実力を付けて必ずシーナへ行くだろう。反面、アグネスは全体の成績が良ろしくない。平均よりは上の実力を持っていると自負しているが、さすがに上位は狙えない位置にいる。そこから察せるのは、交わらない二人の未来だ。
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