第5章 鬼
ーin技術開発局ー
目の前にある大きなドアを押し、中に入ると…。
ギャアァァァ‼︎
不気味な音が大音量で流れた。
相変わらず、凄い音だな。
十一番隊に居たからか、こういう音には慣れたけど。
気の弱い人だったら、即気絶するだろうな。
「あ?誰だァ?」
角を曲がったところで、局員と鉢合わせた。
「十番隊第三席の神楽嵐です。
阿近副局長は、いらっしゃいますすか?」
「阿近?
あいつなら、自分の研究室だよ。
行きたきゃ勝手に行けよ。
研究邪魔してとばっちり受けんの、俺はやだからよぉ。
俺が通したとは、口が裂けても言うなよ」
「ありがとうございます、鵯州さん」
「あ?なんで名前…」
「さぁ?」
意味深に微笑んで、阿近の居る研究室へと向かう。