第8章 第7セット
*優side*
日向くんがサーブをミスして、22対24。
日向くんはいないし、伊達工は1番ブロックの高いローテ、、、。
エースなら、、、こんなとこで負けんなよ。
エースが打ったスパイクはブロックされ、後ろのがら空きのスペースへ弾かれる。
誰もが落ちたと思ったが、西谷くんが拾いボールは繋がる。
飛雄がエースにアンダートスを上げるも、ネットに近く、押し合いになる。
もちろん片手と両手で勝てるはずもなく、烏野側のコートへ弾かれ、
落ちたーーーーー
そう思った瞬間、西谷くんが足であげた。
見ていた私は思わず目を奪われてしまった。
西谷くんからも日向くんからも菅原さんからも叫ばれた“もう一回”。
そして飛雄がトスを上げた先は、
エースのいるレフト。
ネットから少し離した高めのトス。
パワーのあるスパイカーが最も好むトス。
二人のセッターに託されたのに、自信無いわけ無いでしょう?
ドゴッ!!!!
ブロックに当たったボールはネットの上を綱渡り、飛び込んだ伊達工の選手はあと一歩届かず、コートに落ちる。
次の相手は烏野か。
及「ちょっとゆうー?いつまで烏野見てんの?俺達の事も、ちゃんと見てよね?」
軽く微笑み、青城の試合に集中する。