第42章 第41セット
「いちママー!お邪魔しまーす!」
「あら優ちゃん!ウチくるの久しぶりねえ!はじめなら部屋にいるわよ」
「はーい!ありがとう。」
パタパタとはじめの部屋に急いだ。
ガチャッ
「はーじーめー」
岩「!!ノックしろっつってんだろ!」
「やーだ。」
岩「ったく、、、言ってきたのか?」
「、、、うん。」
岩「ん。ほら、」
椅子に座りながら腕を大きく広げた。
私は無言のまま近づいて、その腕の中に包まれるようにすっぽりと納まった。
筋肉質なゴツい身体。
伝わってくる心臓の音は速く脈を打っていて、見えない顔はきっと真っ赤なんだろうなって思った。
岩「お前のことだから気にすんなって言っても気にすると思ったんだよ」
そう言いながら背中をポンポンと優しく叩いてくれて、その優しさが嬉しくて涙が出てきた。
「うぅ〜、、、」
岩「よく頑張ったな。偉いぞ。」
いつもなら怒る子供扱いも、この時は少し嬉しく感じた。