第25章 第24セット
ピーーッ
田中くんからサーブが打たれ、縁下くんがカットする。
孝支くんが上げた1本目のトスは
もちろん私。
ネットから少し離した高めのトス。
静かに助走を始め、踏み切る。
目の前には飛雄と日向くんとほぼ空気だった旭くん。
ブロック高っ!
でも、、、 バシィッ
打ったのは超インナーのレフトのアタックライン際。
3枚ブロックで穴になるところ。
普通の人は狙えないからあんまり警戒しないとこなんだけど。
菅「さっすが優ちゃん!!キレッキレだなぁ!!」
嬉しくてみんなとハイタッチを交わす。
こっちのサーブで旭くんに点を取られAチームは飛雄のサーブ。
あ、やべ。とりたい。
チームの人にお願いして私がコートの真ん中で広く守らせてもらうことにした。
飛雄がボールを構える。
ビリッ、、、
ハハッ相変わらず凄い集中力。
ドッと放たれたボールは私から少しだけズレる。
体制を崩しながらも上げ、急いでスパイクの体制に入る。
また私にボールが上がり、フェイントの構えをとる。
少し後衛があがってきた。
すかさず軟打に切り替えエンドライン付近に打つ。
詰めていた分後ろが空きボールが落ちる。
さぁ。どんどん行こーか。