第23章 第22セット
*優side*
さぁて、あとは置土産の仕上げしますか!
部室に戻ろうとすると、徹がいた。
《先帰ってていいよ。まだやることあるから。》
ケータイに打ち込んでみせると、
及「待ってる。一緒に帰ろう。」
いつもなら分かったってすぐ帰るのに、、、
わかっちゃってるのかな、、、
《すぐ終わらすね!》
いつもどおり笑って部室に向かい、最後の入力。
こっそり職員室にいた先生からもらった紙をカバンに入れ、
「ばいばい」
心の中で呟き、扉を閉めた。
待ってくれていた徹のもとに走り、たわいない話をして帰った。
いつも通り家の入り口に着くと、全てを見透かしたように、でも直接触れないように、
及「また明日。」
そう言って手を振り、帰っていった。
ごめんね。何も言えなくて。
約束。守れなくて。
部屋に戻り、紙に名前を書き、封筒に入れる。
リビングに行くとお母さんがいて
母「本当にいいの?」
そう聞いてきた。
はじめから貰ったルーズリーフを引き抜き、
《バレー部のためならなんて事ないよ。
みんなならきっと、若を倒してくれるって信じてるから。》
ニコッと笑い、部屋に戻る。
バタッとベットに倒れこみ、あの人にメッセを送った後明日に備えてすぐに眠りについた。