第23章 第22セット
*優side*
次の日の朝、徹を起こしてご飯も食べさせたあと、いったん家に帰し着替えが済んだ後また家にあげた。
今日話すのは、もちろん部活のこと。
3年のサーブはもっと伸びる。
とくに、徹と一。
一番サーバーを徹にして二番目を一にしたら相手にかかるプレッシャーはかなりキツイ。
そうするためのサーブ強化メニュー。
あとは、夏休み後半の合宿のことを話し終わって、「帰ろうかなー」なんて言い出した。
まだだっての!
チョイチョイと徹のTシャツの袖を引っ張る。
及「ん?」
《あと一つ。多分アイツがそろそろ帰ってくるよ》
及「うげッ!それホント?」
《私の予想が外れてなければね♪
多分、春高の一次予選終わった後くらい。》
及「お前の予想は外れないからやだよね。」
《アイツの牙、徹が尖くしてやんなよ!》
及「当たり前でしょ?それができるのは
俺か優しかいないんだからサ」
二人で笑い合い、私が掌を徹に向けて差し出すと徹が躊躇いもなく叩く。
これが私と徹のコンビ。
アイツが帰ってくる頃には私はあそこに居ない。