第14章 第13セット
自分で言うのも何だけど、高校に入ってから俺は中学の頃とは比べ物にならないくらいモテた。
あ、中学でももちろんモテモテだったよ?←
けど、バレーに集中したかったし、何より優のことが好きだったから最初のうちは断っていた。
あいつが俺を男として見てないのは手に取るようにわかった。
抱き着いても至って普通の反応なんだもん。
それがいつも嫌で苦しくて仕方なかった。
誰かと付き合えばこの気持ちも忘れられるのかなって思って、色んな女の子と付き合ったりもした。
けど、いつも優と比べてやっぱり違うなってフッたりフラれたり。
カノジョと別れるたびに優のところに行って
少しでもあいつの瞳に映りたくて
俺の気持ちに気づかないまま、
優は岩ちゃんと付き合い、
俺達は高校最後の年を迎えた。
そして、俺の好きな優を大事にしない岩ちゃんを見て、岩ちゃんから奪うことを決めた。