第11章 第10セット
*Another side*
青城のマッチポイント。
烏野に緊張が走る。
「野郎共ビビるなァーッ!!
前のめりで行くぜ」
西谷からの一声にいつもの空気に戻る。
東峰のバックアタックで1点を返す。
とてつもない緊張の中、田中がサーブを打つ。
綺麗に上ったボール、、、繰り出される速攻を田中は弾く。
ネットを越えそうになったボールを及川は押し込もうと跳んだ。
だが、、、そこには、、、
影山が走り込み、ワンハンドトスを上げていた。
そして、上がることがわかっていたかのように日向がそのトスを打ち下ろす。
勝負はデュースへと持ち込まれた。
ここで青城がタイムアウトをとり、及川は国見へ確認をする。
影山はかつての仲間とのことを思い出していた。
日「影山!ブロード何回でも打つかんな!!決まるまで!」
影「オオ」
そして、今の仲間とコートへ戻る。
タイムアウトが終了し、再び田中のサーブから始まる。
レシーブが少し乱された青城は、金田一のスパイクが3枚ブロックに当たり、烏野にチャンスボールを与えてしまう。
日向は2連続でブロードを打ち、
金田一のスパイクをブロックするために跳び、
そして再びブロードでトスを呼んだ。
まさに“重力との戦い”、、、
ブロックが1枚付き、日向は跳ぼうと踏み切るもののジャンプ力が落ち、スパイクは打てなかったが何とか返し、それは青城コートに落ちた。