第11章 第10セット
*優side*
タイムアウト中、選手にタオルとボトルを渡しながら様子を伺う。
、、、日向くん、、、ラリーが続く中、あれだけ縦横無尽に動けば当然スタミナも消費する。
―――けど、それは追いかけるブロックも同じ、、、
花「――どうする、10番の移動攻撃!?」
みんなが思い悩む中、先生に思いついたことを告げる。
《あのブロード、捨てましょう。》
その意見に監督も頷く。
入「あのブロード、捨てようか。」
金「す 捨てるって、、、どういう、、、??」
及「チビちゃんのあのブロードは“神業”の方だ。凄いスピードだけど、その勢いで体は流れて、コースを空中で打ち分ける余裕はない。で、合ってる?優」
コクリと頷く。
及「あのブロードにはブロックつかずにディグで対応しよう」
岩「止められないブロックはレシーブの邪魔するだけだしな、、、」
入「―――どんなに苦しい時でも、互いの意志疎通と考えることを止めるなよ」
ピーーーーッ
タイムアウト終了
そして、烏野の速攻のチャンス。
親治くんが綺麗にスパイクを上げる。
ブロードを上げられたことで烏野に動揺が走った。
ストンッ
一瞬の動揺に畳み掛けるように徹のツーアタックが決まる。