第7章 旅行編
「そんなに触って無いのに…えっちだなぁ、この子は」
「あっ!」
先端の部分を優しく指で触れればアルの先走りが俺の指を濡らす。
ゆっくりと見せ付けるように指を離していくとイヤラしく銀色の糸を引いた。
「うっ、う〜〜ッ!直人のばかぁ…変態っ」
「…………っ」
恥ずかしさのあまりアルは顔を背けてしまった。ちょっと意地悪をし過ぎただろうか。
俺も俺で何か変な扉を開けそうになっていた。
(そんな顔で変態って言われると…アブノーマルじゃ無い筈の俺も何かクるものがあるなぁ……。)
「もう意地悪しないから許してよ、アル」
「嘘だぞ!俺は信じな………、ぁ、!」
ビクッと身体を跳ねらせながら、突然の事で驚いたのか、ふいっとそっぽを向けていた顔が正面を向く。
アルに見えない所でこっそりとローションを手の平で温めていた俺は、アルが喋っているのを遮るように蕾辺りにローションを塗りたくりながら其処に優しく触れてみた。柔らかくてふにふにだけどやっぱ、一度も後ろを使用していないだけあって入り口は固く閉ざしている。
「ふふ、こっち向いたね」
「っ、卑怯だぞ君!ぅ、や、優しくしてくれよ…?」
「もちろん!…ゆっくり、入れてくからね……」
ごくっ
緊張と興奮で喉が鳴った。
人差し指をゆっくりと中に差し込んで行く。ローションの滑りのおかげか特に抵抗もなく人差し指を飲み込んでしまった。
「痛くない?」
「っ、ふ…うん、痛くない、ぞ」
「次二本入れてみるよ」
一本目は何となくいける気はしていた、だが問題は次だ。
流石に二本は痛みを伴うかもしれない…慎重にしなくちゃ。
指を二本入れる準備運動として指を抜き差ししたり中を、円を書くようにかき混ぜてみる。
アルは少し苦しそうにしてはいたけれど痛くはないみたいで安心した。
ローションを追加して二本指を慎重に入れていく。やはり一本目と二本目の壁は厚いらしくローションのおかげで入っては行くが段違いにキツイ。
これは時間をたーっぷり掛けてアルがもうやめてと言ってくるレベルまで解してあげなければと思う。
「痛い?大丈夫?」
「い、たくはないけど……違和感が凄いんだぞ…っ、」
まずはDVDや参考書で何回も見直した、男は誰もがあると言う”前立腺”を探すことにした。
通常は指の二関節目辺りにあるらしい。