第1章 え、なんか怪しい2人組がうろうろしてるんですけど
「えっと、イギリスさんと、アメリカさんですか
国名が名前なんて珍しいですね」
「アメリカ人じゃないぞ!俺は”国”だよ!
あとさ、お願いがあるんだけど君の部屋に泊まらせてくれないかい?
何でかしらないけど気づいたらこの横にいる眉毛と一緒にここにいたんだ。お腹ペコペコだし今日寝るところもない、お願いだよー‼︎」
「何言ってんだお前!突然しらねぇ、それも外国人なんか部屋に入れてくれるわk「いいですよ」
俺がYesと言った理由は何個かあるが主に言うなら
このままここで話し込んでいたら万が一”通報”されるかもしれないからだった。
(まぁ、悪い人達じゃなさそうだし…それにお腹すいてるって言ってたからご飯食べながらゆっくり話聞けば良いや)
そんな事を呑気に考えながら、自分の部屋に案内したのだった。
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「ご飯お美味いんだぞー‼︎」
「それは良かったです」
「その…すまん、部屋に入れてくれてそして飯も出してくれて…」
「大丈夫ですよ、気にしないで下さい!
…それでさっきの話の続きなんですが…
その、自分自信が”国”と言うのはどーいう…」
「ああ、さっきの続きなんだが…」
イギリスさんが言っている事はこうだ。
自分達はイギリス、アメリカの国が擬人化した存在だという事。
何故か気づいたらここにいたという事。
どうやったら元の世界に帰れるのか分からず途方にくれていたという事。
俺以外にも話掛けたが怖がって誰も話を聞いてくれなかった事。
「それは災難でしたね…」
「ああ…だからお前が良い奴でとても助かった、この隣にいるメタボも含め礼を言う」
「モグモグ…メタボじゃないぞ!これは筋肉さ!」
「お前は黙ってろ!」
「ははは…さっき寝る所もないってアメリカさん言ってましたよね?
だったらうちに泊まりませんか?
独り身ですし彼女もいませんから、この部屋も少し寂しいと思っていたところなんです。」
この2人が困っているのは見過ごせない、このまま外に放り出すなんて俺にはできない事だ。
2人が来ている服もそうだし(これは軍服?)日本語が流暢に喋れるのも2人が”国”という事で納得出来る。
「本当かい⁈んじゃ、これからお世話になりますなんだぞ!」
そしてこの2人の国と俺の奇妙な同居生活が始まるのだった。