第5章 王様浮かれる
いままで
手を出せなかった理由-…
壊してしまいそうというのもひとつ。
もうひとつ
俺が
壊れてしまうような気がしてたからだ
自分でもわかっている
愛しすぎている
過保護すぎる
ヨナに見えない鎖を
繋ぎすぎている
これ以上ヨナを
知ってしまうのが
怖かった
そしてやはり
「もう止まらないな…」
ジャ「ん?なんです?なにか言いました?」
「いや
一人言だ
それにしても
今日は全てが輝いてみえるな
ジャーファル!!」
ジャ「…はぁ」
だけど幸せな時間は
長く続かないんだな
ヨナは
何か人を惹き付ける力が
長けているみたいだ
中庭を見下ろすと
俺の寵妃が
なんとも厄介なやつに
手を握られていた
「ユナン!!」