第5章 王様浮かれる
実に素晴らしい朝だ
太陽が眩しい
おはよう青空
おはよう小鳥たち
「おはよう!!ジャーファル!!」
「お…おはようございます。シン」
「ははははは」
「えらくご機嫌で
そういえば今朝はまだヨナの
姿が見えないのですが」
「彼女ならまだ眠っているよ
疲れてるんだ」
「…そうですか
あまり無理させないで
くださいよ」
「ああ!!」
そう言われても
無理させてるつもりは
ないんだがな
だからといって
おさえるのも無理だ
会議が終わり
彼女の部屋を覗く
まだ少し怠そうに
あくびをしながら
身仕度をする彼女に声を掛ける
「おはよう」
「ヒャッ!!
ぉっおはようございます!!」
かわいいな
朝から顔を真っ赤にして
身体はつらくないかい?
と彼女の腰に手をまわし
優しく抱き締めると
頑丈だから
大丈夫っていったでしょう?と
膨れっ面で見つめ返されたもんだから
堪らない
「仕事したくないなぁ…」
「ジャーファルさんが困ってしまいますよ?」
「ああそうだ
俺の隣に座って手をつないでいてくれたら仕事も捗るかもしれないな」
「一国の主がそんなことでは
示しがつきませんよ!!」
「だよなぁ…」
それに私国民の為に一生懸命なシン様
大好きなんです
満面の笑みでそんなこと言われたら
俺
頑張っちゃうじゃないか