第4章 障害と傷害
※ここから携帯電話の文字は『』とし、会話文は「」でいきます。
あいつの名前は、光原裕太(みつはら ゆうた)と言った。顔に傷をつけてきているやつだ。
『お前の事情というか、誰にその傷をつけられているかは先生から聞いた。俺に出来ることは少ないかもしれないが、話だけでも聞くよ。』
俺は、久しぶりの友達を作って、感覚がよく分からなかった。
『いいよ。』
『なんでだ、おせっかいだからか。友達だろ?』
『友達にも、今はあまり話したくないんだ。』
俺は、裕太の顔を見ながら思った。
────あいつ、相当“あの人”からやられているかもな────