第1章 日常と非日常
ー翌朝ー
いつもより早く起きて(遠いから)、旧校舎に向かう。
初めて通る道に、不思議と胸が高鳴る。
「ここが…旧校舎?」
何これ、本校舎と違い過ぎ。
まさしく隠と陽だね。
「あれ?春?」
良く知った、この声は…。
「あ、渚」
「どうしたの?本校舎はあっちでしょ?
ここ旧校舎だよ」
やば、渚に連絡するの忘れてた。
「実はね、私も今日からE組になったんだ」
「何言ってるの?春がE組?
テストと追試欠席したの?」
「違うよ、そんなんじゃない。
ちょっと問題起こしちゃって、こっちに来たの」
「そっか」
「うん、でもまた渚と一緒に勉強出来て嬉しい」
「ありがとう。あ、教員室に案内するよ」
「うん、よろしく」