第2章 中二病はにわかに厳しい。
「まじで、皐月ってきもいよな」
また、にわかオタクが言ってやがるぜ……。
どうも皆さんこんにちは。みんなのアイドルならぬみんなの厨二病、皐月カレンでっす☆
ってこれ、黒歴史にしかなんねえな。やめよう。
「カレン、なにやってんの」
後ろにいたのは夕菜。こいつもまた悪趣味なやつで、私の言った中二病なセリフをメモしてはニヤニヤしている。私が言うのもなんだが、変人である。
「え~ちょっと新しい台詞がないかなあと。私、受け売りばっかりだからさ」
そう言いながら考え込む。なんかないかなぁ。日々新しいことを考えたい女、皐月カレン……ただいま考え中。
考えるカレンってやつだな。……もうやめよ、ほんと。黒歴史になる。
今までやってきたことも黒歴史だったしな。近所の八百屋を何件も調べまわしてゴムゴムの実を探したり、魔法陣書いて瞬間移動の練習をしていたし、いつキュゥべえが現れてもいいように衣装だって考えてたんだぞ。
…………ただのバカだ。