第4章 トモダチ
「大丈夫? 浅野さん」
「う、うん。ありがと……ございます」
緊張して敬語になっちゃった……変な子だとか思われてないかな。
ってか、私恋する乙女的な感じになっちゃってんのかな!?
「あ、別に敬語じゃなくていいよ。俺ら同い年だしさ」
「……う、ん」
わー紳士。すごいなぁ。漫画の世界にいるみたい。
「あの、良かったらその、今日、い、っしょに帰りませんか」
「ん? なんで?」
ゆ、勇気出して言ったけど……そう言われるとは思ってなかったわぁ。
「別にいいよ」
君はそう言って笑う
あと何回
あと何秒
君は私を見て笑ってくれる?
まだ
君を見ていたい
陰ながらでもいいからさ
君を好きでいたいんだ