第4章 トモダチ
「静香ちゃん」
突然、声をかけられました。知らない子3人に。
そっか。私、女子は紗有ちゃんとしか話してないんだ。まあ、男子で言えば葉山君、だけ……なんだけど。
「あ、えと、ごめん。私まだ名前全然覚えてなくて」
そう言ったら、一人の子が笑顔で
「いーよいーよ。どうせまた紗有が強要してるんでしょ」
と言った。強要、って? 別に私、確かに紗有ちゃんとばっかりいたかもしれないけど、紗有ちゃんが強要したってわけじゃ……。
「あっそれ言えてる。なんか出しゃばりだもんね~」
「うちらにハブられてるから転校生のとこに逃げてんでしょ」
次々と発せられる紗有ちゃんの悪口を聞いていたら、めまいがしてきた。なんで、こんなこと。