第2章 上陸。NARUTOの世界。
そんな風にほのぼのと過ごしていたら、突然「更科さんっ」という声とともに、扉が、というかふすまが、勢いよく開くような音がした。
声から言って男。
はぁはぁと、荒い息づかいが聞こえるから、急いできたんだろう。
「大、変ですっ!ひ、東に、忍・・・・・・っ、し、失礼しましたっ!」
男は途中で言葉を切った。が、そんなことより、早く姿が見たい。
どうにかこうにか瞳を動かして、男を視界に写す。
男は頭を下げていた。
頭を上げたところでまず目につくのは服装。男の服装は見たことのあるものだった。
木の葉ベスト
男はそれを着用していた。
はい、もうほぼ確定。
ここ、NARUTOの世界ですね。
「気にするな。それより、なにがあった?」
今世の父が厳しい口調で尋ねると、とたんに空気が引き締まった。
父は偉い人なのかもしれない。
「は、はい。ここから少し東に行ったところで、水崎さんをだせ、と暴れている者がいます」
「・・わかった、すぐ行く」
「ありがとうございます」
男の人は頭を下げて礼をいい、父はかけてあったらしい木の葉ベストを羽織ると、「いってくる」と、2人で外に出て行った。
即断即決。
早い。こういう状況には慣れているのだろうか。
「お父さん、行っちゃったね」
母が寂しそうにつぶやいた。
「でも、あなたがもう少し大きくなったら、わたしもユウユもずっとあんな感じになるからね」
さっきよりももっと寂しそうに、母がつぶやいた。
母が寂しそうにしているが、わたしはそれどころではない。
衝撃の事実を聞かされたのだ。考えるなという方が無理な話だ。
わたしもユウユもあんな感じって、2人とも忍ってこと?
え、まじですか。
忍者一家ですかうち?
じゃあ、わたしも忍者なれます?
火影とかなれちゃいます?
・・・調子乗りすぎか。
でも、忍者には、なれそうだ。頑張れば。
とりあえず、努力次第ってことだろう。うんうん。
——————————サクシャ————
赤ん坊は目が見えないとかそういうことは気にしないっ!
ってことでお願いしますm(__)m