第8章 閑話
「そのことについては、あとで父さんに聞いてみよう」
結論としてそういうことになった。
それが一番早いし、確実だろう。
わたしたちは、それからすぐ、仲良く手を繋いで帰・・・・りたかったけど、崖やらなんやらで、そんなことは出来なかった。無念。
*
今日は特別な日になった。
イタチ兄さんの気持ちを知った、抱きしめてもらった大切な日だ。
きっとこれからイタチ兄さんと過ごす時間は短くなるだろう。
わたしはアカデミーを卒業したら旅に出るつもりだし、イタチ兄さんは任務で忙しくなる。
それでもわたしはイタチ兄さんが大好きだ。
たとえどんなことになろうとも、彼はわたしの兄なんだ。
だから絶対。
わたしは彼を裏切らないし、裏切りたくない。
そう、心に決めた。