第2章 上陸。NARUTOの世界。
それにしても、ここはどこなんだろうか。
神様は、「NARUTOの世界、楽しんでね」と言っていた。
でも、まさかね。いやいやありえんでしょうよ。
非日常すぎて笑えませんがな。
・・・嘘だよね?
わたしは笑顔でこちらを見ている二人に視線を向けた。
・・・
NARUTOの登場人物でもおかしくないなこれ!
なんか、黒髪美人さんとか・・・もうちょっと・・・、いじったら、ミコトさんに似ている気がしないこともないし。
ま、まぁ、ひとまず。ここがどこかは置いておいて。
状況確認しとこう。
といっても、わたしが転生して、今赤ん坊ってことくらいしかわからないけど。
いやね、さっきから頑張っているんですが、どうにも体が動かないんですよ。ええ。
目は見えるのに、体は動かないんですよ。
と、いうわけで、今わたしは赤ん坊なのかなーと。
あはは、なんか笑えてきた。
わたしが、まさか。こんな小説みたいなことになるなんて。
この世界はどこであれ、この状況はすごく面白そうだ。
きっと前の世界より楽しく生きられる。
そう思ったら、楽しみで笑えてきた。
その感情が表にも出ていたらしい。
「きゃー、笑った!ミユキが笑ったわ!みて!」
「本当だ、可愛い」
にこにこと嬉しそうに話す彼らに、純粋に笑ってるわけじゃないんですがね、と言ったらどうなるんだろう。
ちょっと興味ある。
言えないけど。だって口動かないし。
「さすが、わたしたちの娘よね!」
彼女にとっては何気なく放った言葉。
しかしわたしにとっては触れてほしくないことの一つ。
・・・うん、そんな感じはしてたよ。
してたけどさ、気づかないようにしてたんだよ。
それをさ、はっきり言われるなんてさ。
いや、うん。なんか、もうめんどくさいや。