第1章 運命の神
「でー、転生するならーどこがいいー?」
それって、どこでもいいの?
「うーん、言ってくれないとわかんないからー、とりあえず考えてみてー」
そうだなぁ。
もし叶うならだけど、もう一度生き返って、両親に会いたいかな。
いままでありがとうって言いたい。
オタク趣味の父親に、ヤンキーな母親だったけど、すごく好きだったし。
「うーん、それはだめかなー」
困ったように言う彼に、理由を問いただしたくなるが、さっきの説教のような長々した話はごめんなので、言うことはしない。
ま、神様にはばれてるんでしょーけど。
と、いうわけでどこでもいいよ。
「もーしょうがないなー。・・・1,2,3,どの番号が好き?選んだ番号によってどこに行くか決めるよー」
結構適当なんだなあ。
えーと、番号は・・2で。
「りょうかーい。・・・じゃ、
NARUTOの世界、楽しんでねー。」
最初の時と変わらぬ笑顔で神様に見送られ、わたしは意識を失った。
▼残された運命の神フェイト。
(あ、やばいなー、言い忘れたことあったー。けどまー、いっかー。)
笑ってそういう彼は何とも適当な神様であるようだ。
※資料;志望者に関する資料が、運命の神様のところに届いている、という設定になっています。