第5章 忍者になりたい
預けられてからしばらく。
ミコトさんたちが用意してくれた幼児用のおもちゃで遊んだり、ミコトさんのお手伝いをしたり。
はたまたサスケを可愛がったり、イタチ兄さんと苦労して話したり(精神的にね。その萌えてしまうといいますか。はい)フガクさん一家との交流も順調に進んでいるような気がする。
・・・フガクさんとはほとんど話さなかったけどね!
いいんだよ!フガクさん忙しいんだから!
そんな感じで、そこそこ人との関わりがあるという意味で、前の生活より充実したスローライフを送っていたら、フガクさんから衝撃的な話をいただいた。
「ミユキ、忍者になる気はないか?」
な、ななななんですとぉぉ!
「にんじゃ・・・」
呆然としたわたしの声をなんととらえたのか、フガクさんは、忍者というものについて話し始めた。
忍者とは、忍者になったときのメリット、デメリット、忍術のこと、などなど、わかりやすく説明してくれた。
言われなくてもだいたい知っていたけど。
「どうだ、忍者になる気はあるか」
再度問いかけられた問い。
わたしの答えはもちろん
「あります!なります、忍者!」
やったっ!
やっとNARUTOの世界っぽいことできる!
そんなことを思いながら、満面の笑みを浮かべると、珍しいことに、フガクさんも笑い返してくれた。
珍しいとか失礼か。
「では、明日、イタチとともに森へ来い。イタチにも言っておく」
「はい!」
嬉しくて、ついつい返事に気合いが入るわたしをおいて、フガクさんはどこかへ行ってしまった。