第3章 あやしい人
さーて、さて。これからどうしようかなー(Part2!)
ここがどこかという疑問はひとまずおいておいて、これからのことを考える。
忍界大戦をとめる。
そのためには、忍界大戦の原因を潰していくのが手っ取り早いだろう。
原因は・・えっと、たしか。オビトが、思い通りになる世界をつくるために、尾獣を集めること、だよね?
あれ?いまいち記憶が曖昧だなぁ。
1年ちょっともたったから忘れちゃったよ。
あー、こんなことならメモとかとっとけばよかったー。
それはそれで変な子扱いされちゃうけど。
ああもう。
過ぎたことはいいや。
とりあえず、尾獣を集めさせなければいいんでしょ?
あと、1尾から集めないといけないっていう制約なかったけ?
ある、として。
1尾の宿主は、我愛羅だ。
ちょうどいい。
我愛羅、守るか。
父親に何度も命を狙われる展開は、気にくわなかったんだ。
夜叉丸に裏切られて、傷つく彼を見るのも、いやだったんだ。
ひと一人簡単に殺せちゃうような我愛羅さんは個人的にゾクゾクして好きだったんだけれど、そこは我慢する。
我愛羅が傷つくことの方がいやだ。
絶対、強くなって、我愛羅を守る。
当面の目標はこれかな。
他は・・・その都度考えよう!
今はもう、疲れた。めんどくさい。
考えることをやめたとき、ちょうど、玄関の開く音がした。
「ただいま」
わたしのいる縁側に、父、ユウユが顔を出した。
「ミユキ、良い子にしてたか?」
「うん。ずっとここで、おにわみてたよ」
「そうかそうか」
ユウユは、わたしの言葉に目尻を下げると、手を差し出した。
「もう、家に入ろう。もうすぐ母さんも帰ってくるからな」
あれ?もうそんな時間なのか。
わたしは素直に父の手をとった。
ふと見上げた空は、赤とオレンジに色づいていた。