第20章 サバイバル演習
翌日早朝。
ナルト、サスケ、サクラ、の三人がそれぞれ別の方向から演習場の中央に向かって歩いてきた。
サスケはいつもと変わらず無表情で、
サクラは眠そうに片手で目をこすり、
ナルトに至っては起きているのかも怪しい、The寝起きといった風情。
おのおの自由に挨拶を交わすと
サスケが何かを探すようにきょろきょろとあたりを見回した。
「サスケくんどうしたの?」
サクラが尋ねると、
「ミユキがきていない」
と、サスケは眉間にしわをよせて、つぶやいた。
「ミユキ先生?まだきてないだけじゃないの?」
「ミユキから、先にいっていると書き置きがあったから、来ているはずだ」
「ミユキ先生もうきてるのか!?」
「黙ってろドベ」
サスケのきつい一言に、ナルトは顔を引きつらせる。
「…おまえ、俺に対してあたりが強いってばよ」
たしかに。
何か邪険にするような理由でもあるのだろうか。
あ、そうそう噂のわたくし、ミユキですけども。
わたしは今、サスケに書き残したとおり、演習場に来ている。
しかもサスケ達のすぐそば。
ま、会話が聞こえるくらいの近さってだけだし、
あのナルトがくくりつけられる予定の木の後ろにいるから、サスケ達から姿は見えないはずなんだけど。
さてね、
いくら木の後ろに隠れているからって、なんで気づかれないか。
それは単にわたしの気配の消し方がうまいからだろうと思われる。
あのときルウさんに言われた、「その道でやっていける」よりもさらに磨きがかかり、もうこの世界で一番気配を消せるんじゃあないかというくらいまで極めた。
否、勝手にきわまった。
理由はよく分からない。
修行をしていたらいつの間にか出来るようになっていただけだ。
そういうわけで、わたしはなかなかみんなに気づいてもらえない。
しかしまあこのまま出て行くのもなんとなくきまずいので、カカシ先生が来るまではこのままでいようと思う。
自然体でいれば勝手に気配は消えてくれるし。
そう考え、わたしはその場に腰をおろし、目をつむって意識を彼方へと飛ばしたのだった。
——サクシャ——
言ったか言ってないか忘れましたが。
サスケとミユキは家?部屋?一緒です。
どうしてそうなったかはご想像にお任せします。
字数がやば