第14章 愛
少し待ってみたが、我愛羅はあまり理解しているようには思えない。
当たり前。
だって五歳だよ?
五歳の考えられる脳の範囲なんてたかがしれてるんだから。
というわけで、わたしが我愛羅に一番伝えたいことを言おうと思う。
「あー、つまり言いたいのは、我愛羅にも役割があるってこと」
「・・・?」
「っと、つまりのつまり、・・・・わたしには我愛羅が必要なんだよ。
これから先ずっと、わたしの命つきるまで、一緒にいてくれないかな?」
「!」
・・・・
な、なんか……
告白みたいになってしもーた!
恥ずかしいわー!
我愛羅も俯いちゃったし!肩揺れてるし!
絶対笑ってるよ!
・・・・あ、それはそれでいいのか。
「・・・ミユキ」
「は、はい」
どんな反応をするのかと、びくびくしながら、そっと返事をする。
我愛羅が俯けていた顔を上げた。
その顔には、涙と——笑顔。
「・・・ありがとう」
涙を流しながら、嬉しそうに破顔する我愛羅。
これは世に言う嬉し泣き、だろう。
「・・・ミユキ、ずっと一緒にいる」
その言葉に心臓が、きゅうっと、縮まるような悲鳴をあげた。
そんな。
そんな。
そんなこといっていいんですかがーらさん!!
わたし本気に取るぞ!?
「い、いいの?我愛羅?わたしと一生関わるんだよ?」
連絡しまくるよ?
重要じゃないのに早い鷹使うよ?
「いい。むしろ、・・・うれしい」
そういってはにかんだ我愛羅さん。
まじ天使です。
・・・・死神な彼も見てみたかったですけど。
まあ贅沢は言わんでおこう。
————……
こうして、事件は、終結を向かえた。
最良、とはいかないものの、我愛羅の孤独を取り除けたのではないかと、ミユキは非常に満足していたことをここに記しておく。