第8章 言えない秘密
涼介くんとは会えないまま二週間が経った。
相手は芸能人だから仕方ない…。
今日は土曜日。
舞と買い物へ出掛けた。
舞「CD見てもいい?」
愛「うん!…あれ?」
舞「どした?」
CD片手に問いかける舞。
愛「薮くん…?」
舞「えっ?! 嘘ッ?!」
向かいのコーナーにいる深く帽子を被った彼は、紛れもなく薮くんだった。
薮「え?愛湖?」
薮くんも驚いた様子でこちらを見た。
愛「久しぶり…。」
薮「おう!元気してるか?」
愛「うん。あの…涼介は?」
薮「あ、山田ね。愛湖に会いたい病で大変!」
愛「そうなの?」
薮「うん。また遊びに来てよ。」
愛「うん!」
薮「あ、この間の…。」
薮くんは舞を見て言った。
舞「田上 舞ですっ///」
薮「そうそう舞ちゃん!今度、皆で会おうよ。」
舞「私も…いいんですか?!」
薮「もちろん!じゃ、愛湖。また連絡するな?」
そう言って軽く頭を撫でて、薮くんは仕事へ行った。