第65章 星空
「や、あ……あッ! ああッ!」
火が付いたように私の中で暴れる涼太に突き動かされ、先程までの余裕は全くなかった。
「あン……ぁあ……ッ、りょう、あ」
肌がぶつかり合う音と、ふたりの吐息が静かな部屋に響き渡る。
壮絶な快感が繋がっている部分から子宮へ、内臓へ、脳へとどんどん侵食し、身体の自由を奪っていく。
「みわ……!」
叫ぶように名前を呼ばれて、一気に絶頂まで引き上げられる感覚。
「りょ……た、りょーた……ッ!!」
鈍感な筈の性器が、全面性感帯のようになって涼太を受け入れている。
媚肉を抉り、内壁を擦り取るような刺激に、もう何も考えられない。
「あッ、ああぁッ……!」
輝く星のようなものが眼前で瞬き、辛うじて保っていた意識と共に散っていった。
温かいものが頬に触れる感覚。
あ、また私意識が少し飛んでいたみたい……眠って、いた?
でも、今回はそう長い時間でもなかったよう。
まだ、涼太と繋がっている。
下半身がジンジンと痺れている。
頬に触れていたのは、涼太の大きな手。
「みわ、ヘーキ……?」
「うん、毎回ごめんなさい……」
どうしてこんなにも意識が飛んでしまうのか。
以前心配になってネットで少し調べたら、もうこればっかりは体質みたいで……。
だって、あまりにも気持ち良くて……。
「動くっスよ……」
「ん! あッ」
涼太の動きに先ほどの激しさはなく、ゆるゆると最奥部を突かれる。
「んあ、あぅ……」
浅い部分を擦られるのも物凄い快感だけれど、奥を刺激されると、快感と共に感情の線まで弾かれるように、涙が滲んでくる。
「イタイ……?」
いつも、これで泣いてしまうから涼太に心配をかけてしまうんだ。
「違うの、なんか泣けちゃうの……ん……ごめんなさ……ッ」
涼太はそれを聞くと優しく微笑んで、瞼に優しくキスを落としてくれた。
「涼太、汗が……」
無駄な肉のない顔の輪郭に沿って汗がどんどん伝っていき、ポタポタと私の上に落ちていく。
「あ、ゴメン……」
「ううん、いいの」
肌を突き抜けて、沁み込んでいけばいい。
私の血に溶けてしまえばいいのに。