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第13章 薔薇園でのひととき


私は、大輝くんに手を振った後、
控え室へと急いだ。

すると、ちょうど控え室をノックしよう
としている征くんがいた。

気まずい雰囲気になったら、
どうしよう・・・。

だけど、仲直りできる切っ掛けにもなる?

頑張れ、私っ!!


『征くん。
あ、えっと。そろそろ時間かな?』

赤司「あ。まぁ、そうなんだが。
優希・・・。さっきは、本当に、すまなかった。ちゃんと、謝りたくて。
やっぱり、怒っているよね?
もう、口もききたくないか?」

『そんな・・・こと、ない。
何て、言うか。
怒りよりも前に、いつもの征くんじゃない
感じがして。怖かったかな?あはは。』

あいまいに、笑うしかない。

赤司「ごめん。怖がらせて。
俺の行動は、軽率だった。優希の、気持ち
なんて、あの時、考えてなかったんだ。
ねぇ、優希。
仲直りして欲しい。君と、気まずいままな
のは、嫌なんだ。」

『私だって、征くんと、気まずいのは
嫌だよ。じゃあ、お詫びに☆★今度、美味しいケーキを奢ってくれる?』

赤司「あぁ。もちろんだ。美味しいお店、リサーチしておくよ。」

『ありがと。楽しみにしてる!
これで、もう仲直りだからねー。
もう、謝ったりしないで、ね?』
 
赤司「わかった。ありがとう、優希。
どんな、ケーキが食べたい?」

『う~ん。苺が、たくさん乗ってるのが
いいかなぁ。小さい時から、好きなもの
って、変わらないんだよね☆』

赤司「そういえば、昔から苺好きだったな。
また、連絡するよ。」 

『うん。待ってるね。今は、ケーキの
事より。バイオリンの演奏、頑張ら
なくちゃ♪取ってくるね。』

『お待たせ。行こう?』

赤司「あぁ。案内するよ。
緊張してないか?」

『うーん。少しは、してるかなー。
だけど、楽しみのワクワクの方が大きい!
たくさんのお客さんの前で、演奏が出来るチャンスだもん!舞台の上からだとね、
いろんな表情を見ることが出来るから、
それが好き♪』

赤司「そうか。余裕だな。(笑)
だが、それも優希らしいよ。
頑張っておいで。」

征くんが、優しく私の背中を押してくれた。


『うん。ベストを尽くしてくる!
お互い、楽しもうね~♪』


そう言い彼女は、眩しいほどの
笑顔を残し、舞台へと向かっていった ー
























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