第8章 緊急会議!?
チュン、チュン。
鳥が、鳴く声で目覚める。
日曜日の朝。
昨日は、楽しかったなぁ。と、思いながら
ベッドサイドのボードに目を向ける。
昨日、涼くんと買った硝子細工のカップル
ペンギンの片割れが置いてある。
私が、持ってるのは男の子。
涼くんも、部屋に置いてくれてるかなぁ。
なんて、考えながら私は、ベッドから
起き上がり伸びをした。
今日は、さつきちゃんとお昼から遊ぶ約束をしている。
黄瀬くんと、遊びに行く事になったと
金曜日にメールをしたら、緊急会議よ!
と、大騒ぎになったのだ。
録画していた映画を見終わり、そろそろ出掛ける準備をしないといけない時間になった。
待ち合わせ時間の10分前に、着いて
さつきちゃんを待っていたら、知らない男の人から、声をかけられた。
大学生くらいだろうか?
「ねぇ、君。可愛いね。高校生?」
「ねぇ。誰かと待ち合わせしてんの?」
「彼氏とか?」
無視しようかとも思ったが、しつこく
話かけてくるから、仕方なく返事する
ことにした。
『中1です。女友達と待ち合わせしてます。』
「君、大人っぽいね。まだ、中学生なんだ~。ね、メアドとか交換しない?」
『あなたの事、よく知らないし。
お断りします。』
「君、ガード堅いんだね。名前、なんて
いうの?」
もう、この場所から移動したいよ~!!
だけど、さつきちゃんがもうすぐ来る
ハズだから、ここから動くのもなぁ。
『優希。』
「優希ちゃんは、彼氏いるの?まぁ、君みたいな可愛い子、男がほっとかないよね~。」
「無視されると、お兄さん。悲しいんだけどなー。」
「ねぇってば、聞いてる~?」
その男は、予想外の行動に出てきた。
突然、私の髪をつかんできて、
「綺麗な髪だね~。」と、強引に近づいて
くる。
『もう、離してくださいっ!迷惑です。』
と、少し大きめな声でいった。
周りには、たくさん人がいるのに、
関わりたくないのか、誰も助けてはくれない。
やっぱり、この場を一度離れたら良かった。
どうやってこの場を抜けようか。
?「ねぇ。お兄さんさぁ。
その子、嫌がってるじゃん。バカな事はやめた方がい~ですよ。」