第9章 酸っぱいグミと甘いアメ
まどか は青根の行動に驚き、
そして少し顔を赤らめていた。
「青根ちゃん……ありがとう。でも大丈夫だよ。」
「…………強がっていないか?まどか が泣いたら俺も辛い……」
青根は心配そうにまどか を見た。
……何で青根ちゃんにはバレちゃうのかな。
でも一人は寂しいなんて言ったら迷惑かけちゃうもん。
「………青根ちゃんはいつも優しいね。
でも…もう泣かないよ!だからそんな顔しないで!」
まどか はいつもと変わらない笑顔で話した。
俺には素直になればいいのに。
青根はただまどか の笑顔を見ているだけしか出来なかった。
「じゃあ、青根ちゃん帰るね!」
まどか は立ち上がろうとしたので
青根は握っていた手を離してあげた。
まどか は部屋を出る前に立ち止まる。
「青根ちゃん…いつもありがとう。
………二口と知り合ってなかったら私はきっと青根ちゃんに惚れてたよ!」
まどか はフフっと笑って部屋を出ていった。
まどか は俺が昔から好きだって事を知らない。
俺が思いを伝えていればまどか は振り向いてくれたかもしれない。
あと一歩の勇気があれば変わっていたのかもしれない。
今更こんな事思ってももう遅いのに……
青根はまどか の言葉が胸に刺さり
後悔するばかりだった。