第2章 雨の日の君は/家庭教師ヒットマンREBORN!
「あのさ、」
『な、なに!?』
「は雨好き?」
『え、なんで?』
「俺は好き」
突然雨が好きかなんて聞かれたのでうまく答えられない。
『なんで雨好きなの?』
「雨の日の練習をさ、いっつも廊下から見てる女の子がいるんだ。その子のこと見るとなんかよくわかんないけど頑張れちゃうんだよな」
『え…』
「そんでさ、今その子と相合い傘しててすっげえ緊張してんだよな」
突然のことすぎて頭の回転が追いつかない。
「て訳で、のこと好きなんだ。付き合ってくんね?」
相変わらずの笑顔で私の方を見る山本。それはまるでさっき傘に入れてくれるように頼むときと同じような言い方だったけど、顔は真っ赤だ。
『嘘じゃないよね…』
「ほんと」
『わ、私も…山本のことが好きです…』
体育館には今日も上履きが擦れる音が響いている。
廊下に出ると大好きな彼が手を振っている。
彼の練習が見られる雨の日が、私は大好きだ。