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【進撃の巨人】私は蒼穹を舞う乙女だった

第3章 壁の中の街


お互いの唇が触れる一歩手前で
俺は踏みとどまった


ゆずきを抱く手が震える


そんな俺の手を握りしめて
「…大丈夫ですよ
もう、離れませんから」

そう、言った



俺は、このままでいいのだろうか

このままゆずきをの
代わりにして
いいのだろうか

現実を見ろ

死んだ奴が戻ってくるなんてこと
ありえないんだから


だからゆずきは

似てるだけ

じゃない





じゃないんだ




自分に言い聞かせるように
何度も何度も

心の中でつぶやいた







「リヴァイさんが
寂しい時

私を呼んでください」


「…呼んでどうする

俺は今、きっと
最低なことを考えている」


として
俺の側に置いておこうなんて
そんな一人よがりな考え
誰が納得する


「…私も何故だかわからないけど
リヴァイさんならいいやって
思っちゃうんです」


「はっ…、随分と軽い女なんだな」


「そうですね
出会ってまだ数日なのに
こんなにも気になるなんて

私どうかしてるんでしょうか」







先ほどのハンジの言葉が蘇る

『おかしいと思わない!?
あんなそっくりな子が…

再びリヴァイの前に現れたんだよ!?』



『こんな奇跡…ないよ…』

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