第2章 夢で見た空
「あの、何か隠してます?」
先ほどからという名前が出るたびに
空気が張り詰める気がする…
「何も隠してなんかいない
…お前には関係のないことだ」
そう冷たく言い捨てられ
少し落ち込む
こんな右も左も、上も下も
わからない世界にきてるんだから
もうちょっと優しくしてくれてもいいのに
このリヴァイという男は
初めて会った時からそうだったけど
いつも冷たい目をして人を見下して…
考えれば考えるほど
怒りが募った。
私はベッドから勢いよく起き上がり
「お腹がすきました!
ご飯持ってきてください!!」
ムッとした顔でリヴァイにそう言った
しかし私の怒りは無残にも鼻で笑われ…
「元気はあるようだな」
その一言で返された。
「さて…俺も忙しい身なんでな
朝食はクリスタが持ってくるだろう
それまでここで大人しくしてろ」
そう言いながらリヴァイは部屋を出ていった
「なによ…感じ悪っ!」
私はベッドにドサッと倒れ込む
外はまだ薄暗い
これから日が昇るところだろうか?
耳をすませば部屋の外から
かすかに人の声も聞こえる
ご飯のいい匂いも
かすかにだが漂ってきた
「こんな早くからみんな起きてるんだ…」
ハンジさんやクリスタからなんとなくは
ここの話を聞いたけど
正直さっぱりわかっていない
この建物にどれだけの人がいるのか
何のために集まっているのか
「いきなりこんなことになるんだもん
そんなにすぐ理解なんてできない
…仕方ないよね…」
ぐぅ〜っとお腹が鳴った