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まるばつレストラン

第1章 プロローグ



「...?」




気づけばあたりが真っ白だった。
真っ白の空間は下も上も、右も左もわからなくなるようなところだった。

泳ぐように目の前を突っ切る。


すると、知人が見えた。
私は、笑顔を貼り付けて、声をかけた。



「ねぇ。」





「ん?」





彼は冷静だった。
振り返って、どうしたの?って笑って。


「どうすれば...いいの?」




私は、手に炎を燃やし、輪を描いた。
消えてしまった親。
消えてしまった友。

消してしまった"あの子"




どうせ消えちゃうものを。その場限りのものをわざわざ作って...

意味がないよ、全部






『彼だって笑って消えた』













































目の前の彼は、ふと笑って、私を突き飛ばした。




「ごめん...ローズ。」













私は、何が起こったかわからなかった。
でも、力でここまで飛ばして。



目を細めて、彼を見た。




なんで....?













「なんで....なんで...?」













そんな悲しそうな顔してるの?



















「これしか...ない。」



















...そっか。そうか。




失わないため造る造らない。...これじゃあ意味なかったんだ。










造って、守るんだ。













私はすぐわかった。彼が何をしようとしたかすぐわかった。







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