第12章 彼女の考えている事はきっと誰にもわからない。(青城逆ハー)
夜中、
「んー…寒…」
及「………あ?え?…ちゃん?」
寝惚けているのか、暖を求めるようには及川のいる布団へモゾモゾと入って来た。
及「……まいったね」
及川の浴衣をきゅっと掴み、胸元に顔をすり寄らせる。
そのまま心地良さそうに眠るの顔を眺める。
及川はそっとの目に掛かる前髪を払う。
くすぐったいのかは眠りながら身体を少し捩る。
及「……我慢すんの、やめたくなるけど」
もう少し、と呟いて及川はを包むように抱き締める。
及「もう少し、幼馴染みで…バレー部の仲間でいてあげるよ、お姫様…」
翌朝、一番に目が覚めた岩泉に叩かれて及川は目を覚ます。
及「あたっ!!…えぇ?朝から何々…岩ちゃん…」
岩「何、じゃねぇだろ?!」
及「え?…………あ」
「んー……あれ?私…?」
抱き締めてそのまま眠ってしまった及川の腕の中で目覚めたは岩泉にすぐに及川から引き剥がされた。
「はっ、一ちゃん…?びっくりした…」
及「わぁ、岩ちゃんえっちー」(笑)
岩「あぁ?」
松「これはまた盛大に崩れたな」
花「おー、寝起きには刺激的!」
岩泉に腕を引かれ、布団から出たの浴衣は大きく乱れ白い脚が露になる。
岩「…////////!!」
及「岩ちゃん、ガン見し過ぎ」(笑)
斯くして、ドタバタなこの旅行は終わりを告げる。
それぞれお土産を買い電車で帰路についた。
「あ!おーい矢巾くーん!これ温泉のお土産!卒業旅行に行ってきたの、皆で食べてね」
矢巾「ありがとう、ございます…温泉?卒業旅行って…」
詳細を聞く前には立ち去ってしまった。
その後、このと3年生ズの旅行の話はすぐに広まった。
後輩達に詰め寄られ質問攻めにあっただが、彼女は慌てることなく淡々と答える。
「温泉入って、皆で美味しいご飯食べて!皆で寝て!すごく楽しかったよ♪」
松「あ」
花「言った」
及「ちゃんは俺と一緒に寝…っ痛ぁ!!」
岩「お前は少し黙れ!!」
まだまだ思い出話は尽きそうにない。
END