第10章 告白の流れは思い通りにいかないって知った。(縁下力)
幾つかの学校が集まって寝食を共にし、同じ目的を持って切磋琢磨すること。
即ち、合同合宿。
この夏、烏野高校は音駒高校、梟谷高校との合同合宿で東京へと来ていた。
「ちゃん、ドリンク追加ある?」
「出来てますよースガさん!」
「、月島の指をテーピングしてやって、次ブロック練するから」
「あ、ハイ!」
テキパキと働く彼女は烏野高校2学年、。
彼女の存在は高嶺の花の清水とも守ってあげたくなる谷地とも違う、誰もが恋したくなる存在であった。
「うちのマネちゃんズもレベル高いけど…烏野もかなりレベル高いよなー」
「確かに…」
暑い夏も涼しく感じる程の爽やかさに他2校からも注目されていた。
体育館の時計が16時を回った所で、
「おっし!今日はここまでだ!ストレッチ各自でしっかりやれよ!」
烏飼監督の声がかかった。
それでもほとんどの選手は自主トレをこのあと行っていく。
「日向、影山!時間に気を付けてね、ご飯なくなっちゃうから」
「「おおお…押忍!!!////」」
「あと…無理しない、ね?」
が声をかけると烏野一年コンビは顔を真っ赤にして喜びを露にしていた。
「……サンはこの後ご飯作りに行くの?」
「月島、ううん今日は烏野は担当じゃないから片付けしたら宿舎に帰ろうと思ってるよ」
「なら……一緒に来てくれます?」
「へ?」
「黒尾さんや木兎さんがさんと話したいからって」
「えぇっ!?」
音駒、梟谷の両キャプテンからの思いがけないご指名に戸惑ってしまう。
「僕は…あんまり仲良くして欲しくないんですケド…サンに練習見てもらえるなら、まぁ…」
「!!…月島っ」
普段ひねくれてる分、たまにこうして甘えられるとときめいてしまう。
「練習見るよ!私!」
「あ…ハイ、お願いします」(チョロい……)
それが例え月島の策略だとしても(笑)
月島は目の届く所にが居てくれれば安心、そう思っていた。
「まぁ…手出しなんてさせないケド…」
「ん?なぁに?」
「何でもないですよ」