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日常から非日常へ 【薄桜鬼】

第21章 自身の秘密


「ちょ、ちょっと待てよ!...確かに風間さんは、俺のことを同胞なんて呼び方してたけど...だけど、俺は...っ!」


じゃあ、俺の記憶は...一体何だってんだよ...!?
学校通って、勉強して、部活して...友達と喋って...。これは、全部何だってんだ...!?


「潤...お、落ち着いて...?」


「だって、千鶴ちゃんは納得出来るのか?自分が鬼だなんて言われて!」


「そ...それは...。」


「混乱するのは分かります...。でもごめんなさい。これは、揺るがない事実なの。」


「っ...。」


俺は、それっきり千姫が話すことについて口を挟まなかった。
いや、挟むことが出来なかった...。
聞いたことの半分も入ってこない。

確かに俺、風間さんから鬼って言われたけどさ...。
最北に、俺の一族...。それは、ほんとに、俺が鬼だから...。


「雪村君、山中君。君達はどうなんだ?」


「え?」


「君達が決めるといい。彼女達と共に行くか。ここに残るか。」


「遠慮はいらねぇ。お前らの正直な気持ちを言ってみろ。」


やべ...聞いてなかった。けど、なんとなく、話は分かる。千姫は、俺達をここから連れて行こうとしているんだ。風間さんから狙われているから...。


「皆さんにご迷惑をかけるかもしれません...。でも、私。ここにいたいです。」


「...俺...。俺も...ここに居たい。」


「では、雪村君と山中君のことは新選組が責任を持って預からせてもらおう。」


近藤さんのこの一言で、なんだかみんなが嬉しそうにしていた。
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