第13章 はじまる
白川側
『動きたい』
黄「ダメ!絶対、ダメっ!!」
赤「ただでさえ木霊するんだから静かにしてくれよ」
今回秘薬を飲むにあたって神聖な場所で儀式をする事に決めた
ここの方が何かと準備がしやすのだ
麗「弱ってるねー」
『楽しそうだね』
あの日を境に僕の体は弱り始めた
あれから何日かは経っている
黄「明日、だな」
赤「ああ」
麗「満月ねー」
『1か月って早ーい』
黄「お前は寝てただけだろ!」
赤「煩いって」
神聖な場所といっても公にされている訳ではない
洞窟の中だからな
鍾乳洞を想像してくれると一番近いかな
その中の地底湖で今回は行われる
黄「テニスしたーい」
赤「知ってる」
黄「動きたーい」
赤「知ってる」
黄「眠ーい」
赤「知ってる」
麗「帰りたーい」
赤「入ってくんな」
麗「冷たいな~」
『賑やかで何より』
10月に入ってから此処での生活だ
だから皆は帰りたいんだよね
僕もその1人
しかし、ベットで寝ているだけだといかんせん暇で仕方がない
何もする事がなければ、何かが起こる訳でもなく
雷地は椅子に座って机に倒れこんでいる
炎方は机の上で今後の事を
麗華は仕事をしている
僕はベット上で寝転んでいる
黄「あーーーーーー」
赤「煩い」
麗「あーーーーーー」
『麗華まで』
雷地は暇で死にそうだと言っている
麗華は残っている仕事の量で死にそうだと言っている
炎方はそんな2人の相手で死にそうだとか
皆じゃないか
夜になって月が出始めた
赤「やろうか?」
『そうだね』
僕は衣冠に着替えた
麗「はい、これ」
小さなカプセルを渡された
これが今回飲む量だ
僕はそれを握って地底湖に向かう
黄「閉めるね」
地底湖には扉があり
そこを閉めてから僕は、はじめる
『大丈夫さ、いってきます』
3人「いってらっしゃい」
扉が完全にしまったのを確認した
僕はそのまま水の上に乗る
そのまま歩いて中心まで行き
一息ついてから
カプセルを体内に放り込んだ
ドクンッ!!!
『ッ!!』
体、全体を貫く痛みが走る
それは止まることなく痛みはどんどん増えていく
血液から瘴気を分離しているようだ
僕は立つ事が出来ずにそのまま倒れこんだ
左胸を強く握りしめて