イケメン王宮◆BL・悪魔のお仕置きと狂った果実【R18】
第26章 狂った果実~ユーリorゼノ編~
「あっ、ああっ、
ゼノ様っ、
そんなに、
丁寧に、しなくて……
大丈夫です……から」
(だから、もっと早くっ)
『あと少し我慢しろ。
慌てて剥がして、
大切なお前に傷を付けたくない。』
(た、大切なお前って…///)
不意打ちの言葉に
嬉しくなってしまうユーリ。
もどかしさと、
興奮が綯交ぜになって、
ぐちゃぐちゃになって。
「ぅん、あん、ゼノ様、も、壊れるぅぅ」
ユーリは
無意識に自分でも剥がそうと
再び股間に手を伸ばした。
が
『俺がすると言っているだろう。』
ゼノの手が、ユーリの手を制した。
「……っ……はい……」
逆らえない。
暴力的なまでに暴れる熱をどうにかしたくて
ユーリは、
自分の手の甲を
耐えるように、きゅっ、と噛んだ。
と、次の瞬間。
『お前を傷付けるものは、許さん。
例えお前自身であっても』
ゼノは、ユーリの手を祓うと、
小さな口に、
美しい指を突っ込んだ。