イケメン王宮◆BL・悪魔のお仕置きと狂った果実【R18】
第26章 狂った果実~ユーリorゼノ編~
必死に訴えるような、
きゅるんきゅるんの大きな瞳。
(こんなに愛らしく聞かれては、
答えない訳にいかないな)
ゼノは、真剣みを帯びた声で答える。
『……何故』
「え?」
『何故、触れさせたのだ』
「え……?
何を………ですか?」
ユーリはきょとんと首を傾げる。
『お前の身体を、だ』
その言葉に、ユーリは目を見開いた。
「そ、それは、
ゼノ様がアルに
『罰を与えろ』って命令したから…」
(命令したから、俺、
アルなんかに
あんなに触られまくって
滅茶苦茶されちゃったんじゃん… )
自分の命令であんな事になったのに、
何を聞いているのか。
相手がゼノであるにも関わらず、
ユーリは思わずイラっとしそうになる。
『その事ではない』
「え?」
『ウィスタリアでの事だ。
誰が、お前に触れさせる事を許した?』
「え……?
…………………あ。」
(ゼノ様、まさか、
俺がウィスタリアで、
色んな男と寝たことを?)
ゼノが怒っている理由を悟り、
ユーリは、
途端にガクガクと震え始めた。