第25章 狂った果実～ユーリorゼノorアルバート編～

「ゼノ様っ、

お願いします、どうか…」




ユーリの悲しそうな声に

ゼノはようやく顔を上げた。




冷たい眼差しで

全裸を視られて

ユーリの身体がぴくっと震える。




『…お前は、

自分が何をしたか分かっているのか？』




「っ、その…、まだ、

ゼノ様の望む結果を出せていないことは、

情けなく思って…」




ゼノは、すっと目を細めて。




『やはりお前は分かっていない』




「っ……すみません。

…………ゼノ様、教えてください。

俺は、何をしてしまったのですか？」




『……続けろ、アル』




「はい」




「ゼノ様っ、

っ………やだっ」




ユーリの横で控えていたアルバートは

また

ユーリの柔肌に手を伸ばした。




ぱしっ、と音を立てて

反射的に、

アルバートの手を払ってしまうユーリ。




『っ、触らないでくれる？』




アルバートは、いつになく冷静に答えた。




「ゼノ様のご命令に背くことになるぞ？

いいのか？」




ユーリは、はっとして

悔しそうに拳を握った。




大人しくなったユーリに

アルバートの手が伸びていく。




ゼノがユーリに与えた罰。




それは、

「アルバートから罰を受けろ」

という事だった。


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